

スクールで習うことが多い基礎的なフットワークのさらに先にあるフットワークで、これを習得しているかしていないかで世界で活躍するのか、そうでないのかを分けるような大事なフットワークです。
もちろん草トーナメントでもこれができているかできていないかで本当に大きな違いが出てくるところでもあります。
普段から意識的に取り組まないと絶対に習得できない技術でもあるのでこの記事を機会に普段の練習で取り入れてください♪
プロの世界では軸足は動いて当然!?

しかし、その中でもトップに君臨する選手ほど洗練されたフットワークを持っています。
トッププロとプロとを隔てる違いである三つのステップを紹介したいとおもいます。
それは
モーグルステップ
パワーステップ
レターナルホップステップの三つです。
正直モーグルステップだけでも高い完成度で使えれば十分ですが、三つを自由自在に使いこなせることでテニスにおいて高いスキルを持つことができていると言えるでしょう!

軸足を蹴れば当然軸足も動く。
日本の練習の多くは軸足を残すことが多いけど、プロの現場では軸足を大きく蹴るまたは軸足を動かす動作で体を回転させてボールを打つことが多い。
まずは、軸足にパワーをためて蹴る=軸足は自由に動いていいってことをみんなに理解してほしいな!
チチパスから学ぶモーグルステップ

フットワークの引き出しの多くはないチチパスですが、モーグルステップを駆使してプレーをしています。
それでは下に動画を載せるので見てください♪

フォアハンドの軸足を決めた後に大きく横方向に軸足が動いているのがわかると思う。
これは軸足を蹴っているとも言えるし、軸足が自由に動いているとも言える。
蹴るがイメージとしては正しいが、チチパスの場合は宙に体が浮くことで体の回転を大きく使いクロスにボールを飛ばしているイメージ。
これは軸足が固定では自由が効かないから打てない。
チチパスは薄いグリップだからパワーステップも使えるはずだけど使っているステップとしてはほとんどがモーグルステップ。たまにレターナルホップステップも使う。

もし固定されていることが多いようであればまずは打つときに軸足を動かしたショットに慣れてもらう。
そして慣れてくるとパワーを溜めて【膝が曲げる】開放し、結果軸足が動くという手順で挑戦してもらいたいです【ぶっちゃけ慣れの問題なので取り組むのが大事で自分の好きな手順で進めてください。】
また、チチパスのモーグルステップでのクロスの打ち方は非常に大事なことだとおもいます。
体をトルクのように使いクロスに返球する技術。是非皆さんにも参考にしていただきたい技術です。

相手のいる方向とは逆にこのショットをコントロールできるようになればとても強力な武器になるはずだぜ!
基本は体の回転を使いながらクロスに打てるように練習しよう!
トッププロから学ぶパワーステップ

軸足を決めてからインパクトとほぼ同時に前足が地面に着地して打ちます。
プロでも難易度が相当に高いショットであまり頻繁には出てきませんが、イメージとしてはモーグルステップではもう対応できない時の最後の砦のようなショット。
このショットの精度の高さがトップかそうでないかを分けるポイントにすら思える重要なショット。
下の動画最初のポイントで出てくるようにしますので是非見てください!

フェデラーは全てのパターンを使いこなす選手で、ジョコビッチは相手に攻撃のチャンスを与えないためにポジションを下げないでパワーステップを使うことが多い印象!
レターナルホップステップ

相手の時間を奪うためのショットで速い展開で使えば効果抜群です。
モーグルステップと合わせて練習するとコースの打ち分けもできるようになるでしょう!
まとめ

サービス→リターン→チャンスボールをウィナーの展開がプロの中では非常に多いです。
だからこそ、サービス力とリターン力は試合で勝つ上で非常に大事。
そうなってくるとモーグルステップとパワーステップの出番はあまりありません。
逆にそこから先の戦いは持っているフットワークのスキルの戦いと言っても良いかもしれません。
自分の優位な展開をリセットされる、もしくは相手の有利な展開をリセットしたのちはイーブンの戦い。
そうなってきた時に試合の中でも最も使うのはモーグルステップ。
モーグルステップを使いこなすことでフォアハンドのクロス方向にもボールを飛ばすやすくなりますし、軸足を固定している時よりも遠いボールに対してのオープンスキルが向上します。
まずはこのモーグルステップを安定的にできるようになることでテニスのプレーが飛躍的に向上するでしょう。
次に身につけておきたいのがパワーステップ。リターン時に前に入る時はほとんど必須のスキルでありながら、モーグルステップよりも遠いボールに対しての処理スキルが向上します。
ジョコビッチは本当に特殊ですが厚いグリップでもこのパワーステップの処理が神業的に上手です。
厚すぎるグリップではこのパワーステップの難易度がかなり高くなるのでパワーステップを使いこなすには厚い握りでもウェスタン程度が現実的です。【筆者としてはパワーステップにはセミウェスタンが最適だと考えています。】


少しボールを自分よりも離れた位置で打つように意識的な球出しをしたり、普段の練習で遠いボールに対して意識的にフットワークするようにしてモーグルステップ・パワーステップを身につけて欲しいです。
兎にも角にもまずは普段の練習から意識づけをしてこのフットワークを取り入れ、試合の中で昇華させるのが実際の試合の中で強くなる秘訣と思います♪
指導者のいない方向けにかなり上級者向けかつ実践的なスキルを記事にしてみましたが、筆者としてはこれを使いこなすかどうかが、将来トップに登るための日本人に必要な最低限のスキルと考えています。
あくまで筆者なりの考えですが、多くの若者に届くことを願います♪
【執筆日2021/06/25】